あなたならどうしますか 暮らしの中の人権

暮らしの中の人権

「あなたの暮らしには、人権がどのようにかかわっていますか。」
-そんな質問をされたら、あなたはどう答えますか。ほとんどの人が、人権と自分の生活との関係なんて、あまり考えたことはなかったのではないでしょうか。

私たちの社会には、女性に対する差別や暴力、子どものいじめや児童虐待、高齢者への虐待、障がい者に対する差別問題、同和問題などさまざまな人権問題がありますが、こうした人権問題は、決して私たちの生活と無関係の特別なところで起きているのではありません。

あなたの日常生活でのいろいろな場面を考えてみてください。例えば、あなたは、段差があるところで困っている車いすの人を見かけたら、どんな対応をしますか。家族や友だちとなにげなく交わす会話のなかで相手の気持ちを傷つけたり、時には、偏見で人を見たり、ものごとを判断したりしてはいませんか。

人権は、あなたも、わたしも、すべての人が人間として生まれながらに持っている権利ですが、実際の暮らしのなかでは、つい無関心になりがちではないでしょうか。人権問題は、時には、あなたのまわりの見落としてしまいそうな日常生活の出来事のなかで実際に起きているのです。あなたは、それを見過ごしていませんか。

「人権」について考えてみませんか

人権について「差別をしてはいけません」「人権を尊重しましょう」というメッセージは、よくご存じでしょう。例えば、毎年12月の人権週間にもテレビやラジオ、新聞などを通じて、このメッセージがよく広報されています。

お互いの人権を尊重し、差別をしないことは、人間関係、社会関係の基本といえますが、このことが私たちにとって頭の中の知識にとどまらず、実際の暮らしのなかで一人ひとりの努力によって生かされていくことが最も大切です。

ただ、暮らしのなかで生かすといっても、暮らしのなかの人権に気づかなければ具体的な取組にはつながりません。そこで「自分の人権は守られているか」「他の人の人権を侵害していないか」自分の生活を点検することが必要になってきます。

このページは、私たちの暮らしに特にかかわりの深い人権問題を中心にとりあげ、「私だったらこうする」「私がそんなことをされたら」と自分の問題としてとらえて考えながら、毎日のなにげない出来事のなかにも人権が深くかかわっていることに「気づき」、あらためて人権と自分の生活との関係を考えていただくためにつくりました。

このページが、あなたの暮らしに人権がどのようにかかわっているかを見直すきっかけになれば幸いです。